恋人と四国で過ごす予定だった5日間。
二週間前に別れた私には空白の5日間だけが残った。
離島に行こうと思い立ったけど台風と体の不調が私の気力を削ぎ落とした。
1日目は何もしなかった。ただの休日。
翌日からやっと重たい腰があがった。
船を使うのはリスキーだから、電車でも最悪バスでも行ける距離にしよう。
長野だった。
たまたま見つけた「マスヤゲストハウス」。
下諏訪、、?都会ではなさそう。
ってことで行ってこようかな。、
そんな感じでお昼に予約して身支度を整えて特急券を買って、気付いたら電車に揺られてた。
「特急あずさ号」聞いたことはあるけどよく知らない。そんな感じだった。
乗ってみるとあっという間に着いた。
体感が短かったのだろうか、、。
まあ、そして宿に向かったわけで。
それで、良いおじいさんがやってるバーでご飯を食べて、お酒を飲んで、良い感じで寝て。
朝は7:00に目が覚めて銭湯に入って縁側でまったりして。
あれだけ穏やかな時間を大人の人と共に過ごすなんて思ってなかった。
まるでドラマの世界だ。
ああ、自分でもあの空間が作れたらどんなに幸福だろうか。
下諏訪はあっという間だった。
無理せず宿で休みながら行けたのもいい。
その空間を作ってくれたのはミズホさん。
一瞬で彼女の虜になった。
ゲストハウスはスタッフで決まる。
ミズホさんは大事なものを知っていた気がした。
それから画家のナオトさん、そのお友達の井口さん。
下諏訪の魅力を知るには十分すぎる人間に会えた。
私もいつかそんな人を招くことが出来るだろうか。
まあ、恋人と別れて傷心旅行のつもりだったけど、色々とプラスにしかならなかったってこと。やってみないと分かんないもんだね。
だから人生やめられない。